
自分の家族と普段から良好な関係を築けておられる方にとって、それは当たり前のことだと思うかもしれません。
しかし、世の中には、家族同士の関係が自身の子供の頃からずっと悪いというケースも少なく、当方の周りにもそのような家庭環境に育った知人もいます。

いつも一緒にいる家族だからこそ辛いね。
それでも、関係が悪化している家族の多くは、それまで関係が良かったのにもかかわらず、ある時期から悪くなったというケース。
実のところ、家族として良好な関係を維持するためにやるべきことをやらなかったパターンも多く、そのことを家族全員が認識していなかったことも要因の1つなのです。
もちろん、いつも近くにいる家族同士ですと、むしろ、その面倒さから離れたいと感じるケースもあるかもしれません。



1人暮らしが楽に感じることもあるでしょうね。
今回は、家族としてお互いが年を重ねても良好な関係でいるために、非常に重要な5つの事項をはじめ、家族であることの心構えなどについても触れていきましょう。
親や兄弟姉妹との良好な関係を維持するための重要事項


人間関係は、血のつながりがあるからこそ難しいこともあります。単なる友人関係であれば割り切れることであっても、肉親や兄弟姉妹である場合、自分の都合では到底避けられないさまざまな事情が存在することも多いのです。
そのような家族という複雑な人間関係を良好に、そしてスムーズに維持するために重要なことをここで再確認したいと思います。
共同で仏事や墓掃除などを行う
現代日本人の家族で意外にできていないのが、仏事や墓掃除。本来、このような伝統的な家族行事は、祖先に対する敬意を表すとともに、家族の絆を一層強める良い機会でした。それでも、核家族化が進んだことや、故郷を離れて住む方も増えたことで、簡単に行うことができない家庭も増えています。



うちはきちんと定期的にやってるね。
しかし、皮肉なのは、共同でお墓を維持しようという意識が薄れたことで、家族関係がギクシャクしてしまったパターンも少なくないという点です。
そのため、家族で一緒に墓掃除をすることは非常に意味が大きく、知らず知らずのうちに家族に平和をもたらしてくれるでしょう。



決しておろそかにはできませんね。
また、仏事全般は、亡くなった祖先とも心を通じさせる行事なので、決しておろそかにすることなく、家族の無病息災のために声をかけて積極的に一緒に取り組んでください。
安いプレゼントを定期的に贈り合う
家族として、良好な関係を築く基本は、お互いを常に気遣うことにあります。その場合に効果的なのは、やはりちょっとした贈り物。それも、高価なものは決して必要なく、どこにでも販売されているお菓子や日用品でも構いません。



コンビニお菓子もらっただけで嬉しい!
重要なのは、「いつでも気に掛けていますよ」というメッセージを定期的に発信することにあり、この場合に贈り物は非常に大きな力を発揮してくれます。



実家に帰るときはお土産は必須ですね。
今の時代、家族それぞれの収入にも限界がありますし、お互いそのことは当然理解しているわけです。それでも、そのような状況で渡すことができる、ささやかな贈り物はお互いを笑顔にさせ、自然に関係性を良好にしてくれるのです。
例年の記念日的イベントを開催する
そして、家族の誕生日や子供の誕生日など、記念日的なイベントには必ず家族一緒に絡むということも大事です。
特に、兄弟姉妹の子供の誕生日のお祝いなどを共同開催する意義は大きく、自身の兄弟姉妹だけでなく、甥や姪に当たる彼らの子供からの好印象度もアップします。



家族の集まりを意識的に作ることだね。
このような家族の記念日的なお祝いの場に身を置くということは、家族を重視しているということを認識させることにもつながり、兄弟姉妹の間でもそれまでぎこちなかった日常的なコミュニケーションなども円滑になっていく場合もあるでしょう。



大人同士だからこそ大事にしたいですね。
頼られた時は誠実に協力対応する
兄弟姉妹でお互いが家庭を持っている場合ですと、どうしても頼られるケースも出てきます。買い物や、子供の世話、時には雑用などもお願いされる場合もあるでしょう。この場合、極力誠実に協力することを心がけましょう。
家族に直接頼られるという行為は、それだけ頼みやすいと認識されていることも意味します。また、頼まれることで良好な関係性を再認識できることにもなり、その繰り返しによって自身の信頼感もより高まっていくのです。



私も実家ではいつも頼られてるね。
怖いのは、それまで頼られていたのに、積極的に協力できないことが続いたことで関係性が悪くなってしまうこと。物理的にどうしても対応できない依頼であれば仕方がありませんが、単に手間がかかるとかの理由だけで拒否しないようにしてください。



離れているからこそ常に意識しています。
定期的にネットコミュニケーションする
最近は、家族であっても頻繁に会話することが億劫に感じるという方もいて、中には両親から電話をもらうこともあまり好まない方もいるほどです。
現代社会では、電話で通話するのが怖いという方もかなり多いことから、それが家族という近しい存在でも発生していることになります。



私もどちらかというと通話は苦手だね。
この場合、無料通話アプリを使って定期的にコミュニケーションをしていると、最終的に通話に対する抵抗感もなくなります。
普段は電話でないからこそ話せることも多いことから、そのようなやり取りを続けているうちに、次第に物理的な通話にも抵抗がなくなっていくこともあるわけです。
無料通話アプリであれば、スマホだけでなく、PCからでもメッセージを送れますし、両親がスマホを使うことに慣れていない場合は、最低でもアプリでのやり取りの仕方を教えておくべきでしょう。



母と無料通話アプリで普段メッセージしてます。
お互いが家族だということを常に意識すること


すでに述べた、家族関係を維持するための5つの重要事項ですが、実はこれだけを理解して実践していても関係が上手くいかないケースもあります。それは、そもそもお互いに家族だという意識が欠けているからです。
家族とは基本的に何であるのかを分かっていないということは、単に家族を表面的に演じているに過ぎないでしょう。そのためには、以下のことを常にお互いを理解しておかなければなりません。
支えて支えられる関係
家族の基本はまさしくこれ。この意識が根底から欠けていると、いざ家族として集まった時に軋轢を生みやすくなります。これを理解していなければ、すでに述べた上の重要事項は到底成り立たないことが分かるでしょう。



実家にいると支え合うのが日常だよ。
家族でいる時間が長かれば長いほど、当たり前ですが、支えてきた人が支えられる立場になることも出てきます。



実家とは上手に向き合っていますね。
このような家族の傾向は、誰もが意識はしていないものの、最終的に多くの家族がそうなってしまうのは、元々家族とはこういうものだからでしょう。
つまり、それに早い段階で気付くことができるのであれば、家族としての姿にプラスの形で大きな差が現れることになります。
あらゆる情報を随時共有
そして、問題のある家族内でよくありがちなのは、情報を誰かに伝えるのに、別の誰かには伝えていないという流れ。
現在はSNSなどもあるので、家族として必要な情報は迅速に伝えることはできるはずですが、実際のところ、それができていないという家庭は非常に多いのです。



これだと一緒にいる意味がないよ。
もし、このような状況になっている場合、家族の中で疎外感を抱く方が絶対におられるもので、家族であるという意識も共有できなくなるでしょう。



離れて住んでいるから情報共有は必須です。
年齢を重ねるほど認識する家族の大切さ


さて、すでに述べた「支えて支えられる関係」にも関連しますが、たいていの人間は、年齢を重ねるごとに家族の大切さを認識することになります。
つまり、若いときにいがみ合った家族同士でも、最終的に良い関係になることも多いのは、結局人間は1人では生きることが困難だからです。



私が実家暮らしなのはこれを理解しているから。
もちろん、何でも1人で努力してきて、家族には何の未練もないと言い切る人も例外的にはいますが、それでも多くの方が家族に対する思いを捨てきれないでいることも事実も見逃せません。



1人暮らしでも実家があるのはありがたいですね。
そういう意味では、年齢を重ねても良好な家族関係でいられるのは大変幸せなこと。なぜなら、少なくとも自分には帰る場所があるという精神的な安心感が得られているからです。
もちろん、一度崩れた関係は修復できる可能性はありますが、ベストなのはそもそも崩れないようにお互いが努力し合うことに尽きます。
まとめ
家族とは、時として非常に面倒に感じることもある存在でありながら、非常にありがたい存在でもあるでしょう。
それ故に、一時的に家族から離れた方が、自由な環境で何らかの困難にぶつかった時、最終的に頼りになるのはやはり家族しかないと感じるケースが多くなるのです。



いつ自分も大きくトラぶるかもしれないしね。
逆に、そのような状況に陥ることを常に懸念されている方は、肉親や兄弟姉妹とは頻繁に会わずとも、微妙に良い距離感を維持していますし、大事な節目にきちんと顔を合わせるということを実践しているのでしょう。



私のことを言ってるのかしら。
そして、家族と現在上手くいってないと感じる方は、今一度、現在自分が家族に対してできていないことを整理し、これからどのように家族に貢献できるのかについて真剣に考えてください。