
日本国内でもライフスタイルの多様化もあって、都会暮らしから田舎暮らしへと移行する人も増えています。当方はもともと地方に拠点を置いていたので、こういった概念は最初から薄かったのですが、海外と深く関わるようになって移住に関するあり方を改めて考えるようになりました。

海外移住計画する周りにも多いですね。
そして、海外生活を進めようとする場合、どの国に行くかという視点は多くの方が持ちますが、日本での生活とは異なり、都会か田舎に住むかについて具体的に考慮されている方はそれほど多くないようです。



これは重要な問題ね!
ここでは、海外生活において、都会、もしくは田舎へ移住するかを考慮した場合において、それぞれのメリット・デメリットはどうなっているのかをチェックしていきましょう。
海外生活で都会・田舎に住む際のメリット・デメリット


まず、都会、もしくは田舎に住むかを決定するには、考慮すべきポイントが多く存在するものですが、ここでは、日本人にとって人気が非常に高い、東南アジアでの生活を想定しながら、最も典型的な、5つの視点からメリット・デメリットを見てみます。
仕事
資金によほど余裕がある方であれば良いですが、海外生活をするにあたって、多くの方は現地で仕事をすることを考えているはずです。そして、海外生活で仕事を進めていく前提であれば、かつては、必然的に都会での生活を選ぶしかありませんでした。
それでも、現在は時代が大きく変わり、日本と同じくさまざまな業務がオンラインを通して進められるようになっています。この点は、海外生活を進めたい方にとっても嬉しい部分です。



海外に居てもいろんな働き方ができます。
そういう意味では、都会・田舎に住むことを問わず、仕事に関するメリット・デメリットはそれほど気にする必要はなさそうですが、やはり時として人材交流や不定期出勤が発生する業種もあり、現段階では仕事に関しては都会の方が有利と言えそうです。



完全在宅は意外に難しいよ!
この場合、完全に自分の理想的な仕事の紹介はなくとも、労働ビザの取得が容易な仕事を紹介してもらえる場合もありますので、諦めずに情報収集してください。
住まい


住まいに関しては、海外でも都会より田舎のほうが明らかに家賃も安く、部屋も広いところが多いは疑いのないところです。しかし、その一方で、物件の少なさは田舎暮らしにおける大きなデメリットです。
日本人が特に苦労するのが、お風呂場やトイレ。日本のように壁できちんと仕切られているようなところは、都会でも例外を除き、ほとんどないと思って良いですし、カーテンで仕切られているのであればまだ良いほうです。



女性にとっては大きな問題です。
現地的に衛生的に条件の良い物件は、もちろん存在していますが、日本人の価値観から見るとそうでもないレベルものも多く、この点は、都会だろうが田舎だろうが妥協が必要な部分かもしれません。
海外生活において、日本人に合った住まい探しは値段だけで考慮することができない難しさがあり、現地の価値観を受け入られなければ探すのがより困難になっていきます。



価値観の理解は大事ね!
インフラ
電力
東南アジアでは、日常生活に必要な電力に関しては、都会も田舎も関係なくサービスを受けられますが、電力のひっ迫度に応じて計画停電が実施される場合もあるでしょう。



夏場の停電は辛いですね。
また、海外生活で自炊を始められる方もいると思いますが、計画停電の多くなる夏場では、食料品の買いだめは推奨されないことから、ライフスタイルによってはストレスに感じることがあるかもしれません。



うわー、これは大変!
さらに、海外生活において注意すべきなのが、月々の電気代の高さ。現地では、電力のありがたさを認識する機会も多くなるはずです。
インターネット
インターネット環境については、都会よりも田舎ではスピードも遅くなる場合がありますが、国によっては都会でもスピードが遅いこともあります。



これは仕方がないですね。
また、現地でどんなに自分が気に入った住居を見つけたとしても、その住宅エリアで高速タイプのインターネットネットが普及していないという場合も多いので、賃貸物件を見つける際によく確認することが必要です。



ネット速度は事前確認が必要!
交通・物流
また、交通インフラになると都会の場合は地下鉄網が利用できても、田舎ではバスや国有鉄道などしか手段がないことがほとんどです。田舎の場合は、多くの方の場合は数少ない駅やバス停の近くに住まいを探すことが大前提となり、生活パターンの選択肢がかなり狭まってしまいます。



自宅近くがやはり便利ですね。
日本とは違って、バスは、決まった時間にバス停に到着するわけではないので、本数が少なくなる田舎での暮らしにおいて交通インフラのレベルは総じてデメリットとして感じられる部分です。
ただ、田舎で暮らす場合、最低でも自転車を持っていないと不便なエリアもあり、徒歩だけでは移動範囲が極端に限られるケースも多いでしょう。



自転車は現地必須アイテム!
また、日本から緊急で何かを郵送してもらう必要がある場合も、都会のほうが到着も早いだけでなく、確実に受け取れる確率も高いでしょう。
消費


海外生活で都会に住むのと、田舎に住むのとでは消費の志向性に大きな差が出ます。ただ、コストを抑えた海外生活を考慮する日本人からすれば、やはり田舎での生活を選択する方が出てくるのも自然な流れです。
東南アジアで言えば、田舎と言ってもスーパーやコンビニがあるところもあれば、農地しかないところもあり、決して一括りにはできません。しかし、スーパーがないエリアであっても生活市場はあるところは多いので、食材の調達に困ることはないでしょう。



生活市場は全体的に価格が安いですね。
もちろん、海外の田舎では、日本と同じような消費スタイルで生活を維持することはほぼできないですし、そもそも、不便さを楽しめる方でないと田舎には住むべきではないのです。
英語も通じにくいエリアも多く、現地語がある程度話せないと生活に支障が出るケースもありますし、この点を考慮すれば都会に暮らすのがやはり安全と言えます。



現地語は早い段階で習得すべき!
さらに、言うまでもないですが、健康維持が重要となる海外生活では、日常的に使える医療機関なども必須です。
安全性
日本人が一番優先すべき安全性。これは海外にてどのエリアに住むかにかかわらず、時として解決が難しい問題となり得ます。
一般的に海外では、都会に住むほうが治安も良いという意見を持つ方も多いですが、人が多ければ多いほど犯罪率は高まるので、決してそうは言い切れないでしょう。



スリや引ったくりも多くなります。
一方で、田舎は人が少ないから犯罪が少ないとは必ずしも言い切れず、周りに人が少ないからこそのリスクも存在することから、やはり安心はできません。
例えば、海外の田舎では、外国人が少ないエリアも多いので、外国人を狙ったトラブルに巻き込まれやすくなるだけでなく、現地警察に対応してもらうのにも面倒なケースも出てくることもあります。



警察が助けてくれないこともあるよ!
都会でもない田舎でもないエリアは注意
当方の場合、海外生活に目指すところは都会でもなければ、田舎でもないエリアが一番良いと判断していますが、海外においてはより重要視すべき視点かもしれません。



ベッドタウン的なエリアですね。
都会に住めばコストが高いし、あまりにも田舎に住めば生活の利便性が落ちてしまう。これは仕方がないことですが、海外生活においては大きな問題になりがちです。そのため、都会と田舎の中間に位置するエリアは、その各々のメリットを共存していると認識できます。
ただ、このようなエリアは開発などの変化が著しいことも一般的なので、年々物価の高くなる東南アジアなどにおいては慎重に考慮すべきエリアでもあるでしょう。



次の年には一気に上がることもあるよ!
実際、都会と田舎の間のエリアでは、総合的に生活コストパフォーマンスの高い物件がまだまだ多いと言われる一方、短期間でコストが上昇することはよくあり、時間をかけて自分のライフスタイルに合ったところを探そうとしても意外に困難になるケースもあります。
自由な海外生活にて不動産とマイカーは必要?


さて、海外生活を進める上で、より自由さと快適さを求めていくのであれば、多くの方が住宅不動産やマイカーの購入を考えるようになるはずです。



夢のある話ですね。
基本的に現地で結婚などをすることで、現地人と同じ視点による暮らしを進めていくのであれば、不動産やマイカーも購入できますが、国によっては外国人の名義では購入できない場合もあるでしょう。
当方、個人的には、定期的に日本に帰る自由な海外生活を推奨していることもあって、余計な財産を持たないことが良いと考えます。



ミニマリストな海外生活が一番!
特に、マイカーは日本以上に盗難被害アイテムになりやすく、管理にも気を遣ってしまいがちで、そのような余計な心配をするくらいなら所有しない方がよほど賢明です。
追求すべきライフスタイルを先に明確にする


さて、都会に住むか田舎に住むか、これは非常に敏感な問題でもあります。コストの問題は別にして、なぜ都会か田舎かを今一度考えてみる必要があります。
それは、住むことによる生活の方向性が自然に異なってくるからであり、すでに触れた自分のライフスタイルにマッチしているか、それに付随する充実感が得られるのかを明確にするのが求められるからです。



充実感こそ海外生活の大きな目的ですよ。
そして、海外生活で田舎に住むことを求める方の場合、とにかくコストを節約したいという考えが先行していることが大半ですが、その一方で、健康・安全維持や現地生活におけるリスク管理が二の次になってしまっていることも少なくないでしょう。



リスク管理のない海外生活は意味がないね!
そのため、いわゆる憧れのままで妄想的にプランを立てるのではなく、現地で短期滞在をまず繰り返すなどして、実情をしっかりと集めてライフスタイルの裏付けを取ってください。
まとめ
海外生活を失敗したという方の意見を聞くと、やはり住んだエリアに慣れないことや、現地のコミュニティなどに溶け込めていないことがかなり多いことがわかります。



文化理解ができていなかったんですね。
つまり、多くの方が住むエリアに対する情報取集を綿密に進めていなかったことや、行き当たりばったりで海外生活を始めてしまったことが窺えるのです。現実的に、このような状況は都会よりも田舎で発生しやすく、いかに事前の分析が重要であるかがわかるでしょう。



情報収集も万全な準備の一部だよ!
やはり、海外の田舎の生活を進めるのであれば、一度都会で生活した後に田舎に移住するパターンが最も安全かもしれません。