
現在はかなり身近になった海外生活。当方も、長らく日本を離れて海外で生活していた時期もありますが、当時よりもさらに行きやすくなったと感じています。
特に、ビジネスで海外に行く機会は数十年前と比べても桁違いに増えたことは間違いなく、そして、この傾向は今後もずっと続いていくことでしょう。

私たちも海外にどんどん出たいです。
実は、以前、海外生活に憧れている友人から、「海外に行くと楽しくなれる?」といきなり質問されたことがあり、それに対し、当方は、「楽しくなれる人はすぐになれるし、なれない人はずっとなれない。」と答えたことがあるのです。



これは意外に深いな。
その友人は、少し腑に落ちない表情を浮かべていたのが印象的でしたが、今回は海外に行って楽しくなれるのかということについてお話ししたいと思います。
海外で楽しくなれる人
実は、多くの方が、「海外生活すれば自然に楽しくなる」という勘違いをしており、個人的な意見ですが、海外生活とは「もともと自分が楽しく」なければ楽しくなることはありません。



これは本当に大事なことです。
つまり、日本で楽しくないから海外で楽しく生活したいという方は、意外にも海外生活に満足しないことが多くなる傾向にあります。


特に、海外生活では短期旅行とは異なり、日本での生活では到底あり得なかったトラブルに遭遇することが多くなり、それに1つ1つ不満を示す方も少なくないのです。
むしろ、そのトラブルを含めて楽しむことができる精神性を持ち合わせていないと、海外生活は長く続けることはできません。例えば、国によっては突然停電になることもありますし、隣人からの騒音に一晩中悩まされることだってあるのです。
また、日本で簡単に逆切れするような傾向の方は、海外で面と向かって現地人に文句を言ってしまうことも多くなるので、一気に現地人に警戒されてしまい、一部の悪意のある現地人から思わぬ不利益を被る危険性もあります。



もともと海外生活が無理な人もいるね。
そのため、総じて海外で楽しく過ごせている方というのは、日本でも楽しく生活を送れている方がほとんどです。つまり、「今よりさらに楽しくなりたい」という思いの持ち主でしょう。


なぜ海外に行くのか?
さて、海外生活を志す上で、その動機を具体的に考えてみた場合、多くの方が持つ最大の理由が、「マイナスな状態の自分や生活そのものを変えたい」という部分かもしれません。
しかし、実際は、海外に行ったことで、それまでの生活がさらに悪化してしまったという方も少なからず存在し、皮肉にも楽しさとは全く正反対に向かうケースもあります。その中には、ある意味、現実逃避的な理由付けが見られる場合も多いのです。



何となく海外ではダメなんですね。
この場合、海外生活を甘く認識していたことで、結果的に悪影響が自分に降りかかるパターンがほとんどですが、海外生活をそれくらいのスタンスで捉えている方は非常に多いことが分かるでしょう。


また、よくありがちのが、一時的な衝動で日本での安定した仕事を辞め、安直に海外で日本と同じ生活レベルを求めてしまい、結果的に経済的にも疲弊してしまうことで楽しさを感じなくなっていくケース。
実際のところ、海外で日本と同レベルの生活をするとなると、コストがより高くなる傾向にあるでしょう。それ故に、当方、日本人にいまだに海外での生活が日本よりも安く済むものだと思い込んでいる方がかなり多い現状には大変驚かされます。



これは本当に危険な勘違いね。
ただ、その現実や環境を変えるための具体的な目的(就職・留学・結婚など)をあらかじめ設定していないと、海外生活に不意に翻弄されてしまうことにもなりかねません。
「今なぜ、海外に行くのか、住むのか?」という問いかけに対し、しっかりと周りを納得させられるようなきちんとした理由付けは意外に重要となるのです。
今後海外生活したい人のための心得
海外に行ったことはあるけど、本格的に長期に住んだことがない方は非常に多いでしょう。しかし、今後は日本を離れて海外生活をしてみたい方もいるはずです。



若い人たちは絶対興味津々でしょうね。
当方の独断と偏見によりますが、ここでは、これから初めて海外生活を志している方向けに大事な3つの心得をピックアップしてみましょう。
1.現地の言葉をできるだけ早い段階で習得する
2.現地の習慣と自分の価値観とのバランスを取る
3.現地で自己解決できることを増やす努力をする
まず、現地の言葉を理解すること。現地人との交流だけでなく、現地文化の迅速な理解や自身の安全な生活維持にも役立ちます。それだけでなく、友達が友達を呼ぶことに繋がり、良質な人脈も構築できるようになるでしょう。
また、日本人に一番多いのが現地習慣によるストレス。ここで重要となるのが、自身の日本人としての価値観をどう現地に歩み寄らせるかということです。
つまり、現地の習慣でも自分に合う部分は積極的に生活に取り入れながら、どうしても合わない習慣は諦めて触れないようにするようにし、そこに日本の習慣を上手に組み込むことで精神的なバランスを図るようにすることを意味します。
そして、海外生活を希望しながらも他力本願になりやすいのも日本人の特徴であり、現地生活においては、すぐは無理でもできるだけ自己解決できる項目を増やしていくことが求められます。
それは、純粋に現地生活の楽しさに繋がるだけでなく、現地人から見ると頼りがいがあり、信用の高い外国人として認識されるからです。



これらの心得すごく重要ね。


まとめ
当然ですが、海外生活がどういう結果になるかは、完全にそれを実践する人次第です。そして、今日述べてきた内容を冒頭の友人に説明したところ、何となく分かってもらえたということ。



分かってもらえてよかったですね。
ただ、その友人も海外生活を少し軽く考えている節があり、上でも触れたように現地生活費を含めて日本よりも何故か安いと思い込んでいて、おそらくこの部分が海外生活で大きく失敗する日本人の根幹なのかとも改めて実感しました。



日本人には耳が痛いね。