
海外旅行が一般化し、それに物足りない人たちは海外に長期に住むことを志す時代になりました。しかし、どうしても海外生活において向き不向きがあるようで、結果的に成功する人と失敗する人にハッキリと分けられます。

私も失敗した人を沢山見てきました。
一般的に、あらかじめ計画を練り、資金を貯めて、満を持して海外生活を始めるパターンは失敗が少ないと言われます。
実は、これらの海外生活に成功する人には明確な傾向があり、彼らは海外生活を成功させるためのポイントを確実に押さえているわけです。



成功者はやるべきことをやってるのね。
今回は、成功する人と失敗する人の違いを比較しながら、それぞれの傾向について詳しくお話を進めていきましょう。
海外生活に成功する人・失敗する人の違い


同じような年齢・経済状況・能力であっても、海外生活の結果は大きく差が分かれ、目に見えて理解できるのが大きな特徴です。そのため、成功する人・失敗する人の違いをよく理解しておくことは大変重要になります。
今回ご紹介するのは、あくまで当方の独断と偏見によるものにて、すべての人に必ずしも当てはまらない可能性がありますが、海外生活を成功に導きたい方はぜひ参考にしてください。
外国語の習得意欲
外国語の学習意欲は、海外生活において成功と失敗を分ける最も大きなカギとなります。本来、海外生活をする人には2つのタイプが存在し、1つは海外生活に積極的な人、もう1つは仕方なく海外に行く人です。
このうち、海外に仕方なく行く方は仕事や家族の移動に伴っていくパターンが多いですが、もともと外国語の学習意欲がそれほど高くない人も多く、それまで外国語に触れる機会も少なかった場合だと、海外生活開始後であっても学習意欲が特別上がることはありません。



これはもったいないですね。
それでも、最近は好待遇での現地採用形式で日本人を採用することも多く、現地語をあらかじめきちんと学んでおくことは現地で身を助けることになるため、結果的に海外生活も成功しやすくなるでしょう。



当然と言えば当然のことね。
また、現地語が話せない場合でも、現地で多少の外国語レベルアップを仕事上で要求されることもありますが、業務が多忙の上、現地通訳の存在もあって外国語習得意欲もどんどん削がれていくのです。この現実をクリアできるかできないかが、成功者と失敗者の大きな分かれ道となります。
日本人の友達との付き合い
慣れない異国での生活は、日本とは違い、時として猛烈な孤独感に襲われることもあります。内向的な性格の人はこのような傾向が顕著で、実際のところ、日本国内で友達付き合いができにくい人は海外でもできにくいのです。
特に、海外で日本人の友達付き合いが1人もいないというのは実に致命的で、現地からの生の情報をすぐに仕入れることが困難になる確率も高くなります。



海外で情報弱者になると致命的です。
当方は、海外生活で意識的に現地人の友達との交流を優先させ、日本人の友達との付き合いをあえて避けてきました。



日本人との付き合いが全くないというのも厳しいね。
ただし、海外生活での失敗した人のパターンを見ても、現地日本人に騙されたというケースは決して少なくなく、どの程度のレベルまで交流すべきかについては慎重に見極める必要があります。
もちろん、現地日本人との友達付き合いを無暗に避ける必要はありませんが、程よい距離感を以て接することを考慮していきましょう。
単独行動の程度
海外生活もある程度慣れていくと、単独で行動するパターンも増えてきます。現地での単独行動はどうしても避けられないものの、問題は海外で危険な目に合うパターンの多くが単独行動によるものという現実は動かしがたいものです。



海外で変に慣れると怖いです。
海外では現地人でさえも行くべきでない場所も存在し、これは日本人も知っていれば本来は行くことはないわけですが、単独行動に刺激を求める人になると、このような場所に行きたくなってしまいます。
問題なのは、現地に土地勘もほとんどない状態で単独行動をすることであり、トラブルを自ら招いてしまうことです。



取り返しがつかなくなることもあります。
単独行動そのものが悪いことではありませんが、「誰」が、「どこ」が、「何」が、安全・危険であるかの情報収集は海外生活の基本となりますので、これを守ることがなければすべてを一気に失ってしまうことも肝に銘じておきましょう。
現地食生活の享受度
食文化とも言われるように、地域の料理はその地域を知る上で重要な文化になります。それは民族性や言語にも深くつながっており、食事を楽しめれば楽しめるほど無意識に言語レベルが上達していきます。



料理メニューを見るだけでも現地語の勉強になります。
しかし、食生活に慣れることができない状況では言語学習もスランプに陥りやすくなり、人間の本来的欲求である食欲を満たすことができないことで精神的に安定しなくなっていくわけです。
食生活に満足しやすい国ですと、海外生活も心身ともに健康な状態で成功に至る可能性が高くなりますし、長期的に住んでいくことについても自信が出てきます。



食べ物が美味しいと海外生活も楽しいね。
現地に合った趣味
趣味がきっかけで、海外生活を始めた人も多いかと存じます。上述の食生活と同様に、現地生活が自分の趣味をより充実させてくれるのであれば、これほど大きな理由付けは存在しません。



日本に帰りたくない人もいますね。
特に海外生活では現地の豊かな自然に惹かれる人も少なくなく、日本にいる時よりも外出する機会が増えていくのが一般的です。
それでも、現地でストレスを感じる方は、やはり日本にいてもできるような家に籠ってゲームとか、映画を観ることしかしない人も多く存在します。



こういう人は意外に多いだろうね。
つまり、現地でしか楽しめない現地人との相互活動を兼ねた趣味の発見、これをまず実践してみることで生活が良い方向へガラッと変わることでしょう。
好奇心の程度
新しいモノに興味を持つ心、それをここでは好奇心と呼ぶことにしますが、何でも試してみるという能力を持つ人は海外生活の成功においてもまさに無敵かもしれません。
そもそも、外国語がそれほどできないのにスムーズにコミュニケーションが取れてしまう人もいますが、彼らのほとんどが好奇心をバックに、知りたいというオーラが強いパワーとなって体中から溢れ出ています。そして、相手にもそれが大いに伝わり、自分が求めるものを答えてくれるというメカニズムでしょう。



こういう人が羨ましいです。
このような自分自身が強く興味惹かれることについて、相手も本当に察してくれた流れは、まさに人間の持つお互いの感性上の交感による動物的な力から来るものなのです。



動物的な感ね。
性格的にも好奇心を持ちやすい人とそうでない人がいるので大変難しい問題ですが、海外生活を始める前に客観的にその国で生活することでワクワクできるか、自分なりにシミュレーションをして確認してみてください。
現地ビジネスの有無
海外生活をする上で、大きなモチベーションになるのが自分自身の現地ビジネスになります。学業や会社員としての役割を全うし、海外生活を送ることも良いのですが、将来的な生活をより充実させるためには独立したビジネスを持つことがおすすめです。



これは大きな強みになります。
いくつになってもその国の生活で安定的に生活したい、他人の指示に関係なく、自分の意志でそこに居続けたいと思う人は、何らかの自己ビジネスを構築してその国に住むようにしてください。
つまり、「自分のビジネスで現地人に役に立っているからこそ、その国にいる意味がある」という実感を得ることが重要となるのです。



現地人とも仲良くなりやすいね。
しかし、ほとんどの人は現地ビジネスを持つことはできないのですから、海外生活を成功させる最終地点にすべきでしょう。
海外生活に失敗する人の決定的落し穴


さて、海外生活を始めた際に成功と失敗の分かれ目となるほどの落とし穴が海外には数多くあります。ここでは、特に当方が海外生活の中で実際に出会った失敗した人たちについて、決定的な部分をチェックしていきましょう。
金銭感覚の麻痺
まず、多くの方が遭遇する金銭感覚の麻痺。東南アジアも最近は相当物価が上昇し、高級品であれば日本と比べモノにならないほど高いですが、それでも日用品に関しては国によってはまだ安い状態です。



ここも東南アジアに住む魅力ですね。
ただ、日本人は東南アジアでは高揚感や開放感から消費意欲が高くなり、実際に物価も相対的な安さを実感できることから、日本では比較的落ち着いていた金銭感覚も一気に麻痺してしまう傾向にあります。
そのため、ある程度貯蓄をして海外移住を始めたとしても、日本人はその消費の心地良さから散財する人がかなり多くなるでしょう。



現地通貨だと安く感じるのも危険ね。
そして、とりわけ印象的だったのは、現地で崩壊した金銭感覚のままに日本へ帰国後、一気に質素な生活を強いられるようになったケースです。
日本語への依存
近年は日本語を学ぶ外国人も大変多く、かなりの場所で日本語しか喋ることができなくても外国で快適な生活ができるほどです。
しかし、海外生活で失敗する人は往々にしてこのようなタイプで、現地の異性と交際してもどうして現地語を学習しないのかと突っ込まれることも多くなりがち。



海外生活しても何も残らないですね。
これでは、海外に住んでいるのに交際相手の文化を理解しようとしないと思われるだけなく、相手からも前向きに見てもらえないでしょう。



文化の理解も含めての海外生活なのにね。
せっかく海外生活を成功させるのであれば、自分も現地人も双方が満足できるような有意義さを意識して成し遂げたいものです。
本来価値観の超越
海外生活の失敗の落とし穴の中で、ある意味一番恐ろしいのが本来の価値観が全く変化してしまうことです。日本人が海外生活にて経験する開放感は、日本人としてのアイデンティティを根底から覆してしまうこともあるでしょう。



意識していないと本当にあり得ますよ。
非常に大げさではないかと思われる人もいるかもしれませんが、生活環境が変わってしまうことにより、それまでやったこともないリスクのある行動や遊びなどを覚えることもあります。
本来であれば、それまでの価値観のおかげでバイアスが利いていたものが、価値観の変化によって悪い方向に習慣化してしまうこともあるのです。



結局は自分の努力次第ね。
海外生活に対する明確な目的


本来の海外生活に求める姿、この青写真を事前にしっかりと描き切れていない人は成功を収めるのはかなり難しくなります。
現実逃避的な海外生活であれば誰でも可能ですが、単なる物見遊山で終わってしまうのはほぼ確実かもしれません。しかし、意外なことに、目的を見定めないままに海外生活に行く人も少なくないのです。



海外生活の目的は非常に重要です。
目的の設定の際には、少なくとも、海外での生活を終えて、自分は何をしたいのかという部分は事前に考慮したいところ。それであれば、自分にマッチした目的もおのずと決められるのではないでしょうか。
例えば、基本は日本で成し遂げられない、その国でしか達成できないことを設定するのがベスト。なぜなら、これこそがその国で生活すべき理由であり、ご家族や周りの友達からのサポートも得られやすいでしょう。



勢いだけで行くと絶対に失敗するよ。
まとめ
海外生活に成功する人・失敗する人の違いについて、本日述べたポイントはできるのであればすべてを達成したいところ。なぜなら、どれかのポイントを強く押さえれば押さえるほど良いというわけではなく、やはりバランスが必要になってくるからです。
というのも、実際のところ、海外生活というのは非常に疲れるものです。それだけに、できるだけ海外で失敗しない生活をするためには、総合的にポイントをクリアしなければなりません。



海外生活は努力して楽しくするものなのです。
それ故に、目的が最初から何にも存在しない海外生活は、そもそも方向性から間違っていると言えるでしょう。



旅行では見えないトラブルも多いからね。
だからこそ、海外生活において本来の目的を忘れずに過ごせる自分なりの合理的な理由付けが求められ、これが可能となった時に海外生活も成功へときっと変化していくはずです。